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ゲゲゲの鬼太郎

オバケ度…
20%
特定状況で「出る」  × 相手無差別に「出る」  ×
会話は不可  × 独自の論理   ×
異形の姿   ○

もはや定番、決定版。

テレビアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」で見た映像の印象は決定的だ。水木しげるという天才の描くオバケで、私のオバケに対するイメージが形成されたと言っていいと思う。

♪オバケは死なーないー病気もなんにもなーい♪

と言われれば「そうか」とうらやましがり、妖怪には妖怪の論理があるのだと聞けばまた「なるほど」と思い、ネズミ男のこすっからい態度は守るべき仲間を持たない半妖怪という立場の悲哀から来ているのだと教えられれば「ふむふむ」となる。



何もかも素直に吸い込んだ結果、一反木綿、砂かけ婆、子なき爺の姿は、もうテレビで見たあれら以外どうしても浮かばない。

水木オバケがオバケの原型になってしまっているのは私だけではない。昭和三十年代以降生まれの人の多くがそうだ。「ゲゲゲの鬼太郎」人気は衰えず、何度も再放送された上、リメイク版も出たから、ひょっとすると平成生まれまでを含む、かなり後の世代までずっとそうなっている可能性が高い。

なにしろ、水木しげるには説得力があるのだ。あれほど現実味のある化け物の姿を描ける人はなかなかいない。どこかで本当に見てきたのではないだろうか。さすが平成四年紫綬褒章受賞。オバケで勲章もらうなんて、ただもんじゃありませんよ、この人は。

主人公の鬼太郎は、妖怪でありながら人間と妖怪の世界の間を取り持ち、なんとか両者が平和に共存してゆけるように努力をする奇特なキャラクターである。彼のオバケ度が低いのは、テレビアニメの主人公に怖いものを出すわけにいかないという事情で仕方のないことだ。

でも、あらためて考えると目玉親父の存在は相当に不気味だし、「墓場の鬼太郎」というタイトルで出ているテレビ以前の漫画を読むと、テレビと違ってけっこう怖い。お子さんがたのために、アニメ化の時に骨抜きしたのだろう。

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